三菱重工業が121億1400万円の赤字に転落

三菱重工業が発表した2016年4～6月期（第1四半期）の連結決算は、四半期損益が121億1400万円の赤字に転落した。業界首位の三菱重工業は前期、欧州クルーズ会社向け大型客船2隻の建造工事で1039億円の追加損失が発生したことが主な要因。燃費不正があった三菱自動車の「持ち分法投資損失」を１８８億円計上したことも赤字転落の原因の一つとしてなっている。

三菱重工業は、三菱自動車が日産自動車と資本提携で基本合意したことから、三菱自動車を持分法適用会社から除外する予定となっているため、収益の安定化が見込まれる。三菱重工業は日本最大の機械メーカーであり、三菱東京UFJ銀行・三菱商事と並ぶ三菱グループ御三家の一角。三菱グループは首相の母校、成蹊大学を運営する学校法人成蹊学園を創設し、本来、首相の“後援会”的存在でもある。円高を受けて５日までに通期の業績予想を下方修正した企業は、トヨタや三菱重工業、オリンパスなど５６社にとどまる。今後の三菱重工の経営に注目が集まっている。

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