製薬業界

製薬業界大手の第一三共でリストラ・人員削減の大嵐が止まらない…収益悪化までのストーリー大全集!!

第一三共といえば、誰もが一度は名前を聞いたことがある大手製薬メーカーであり、国内製薬メーカー大手5社と呼ばれる武田薬品工業やアステラス製薬、大塚ホールディングス、エーザイの一角でもある。過去を遡れば、第一三共は、2005年に三共株式会社と第一製薬株式会社の2者が統合し発足した企業である。

第一三共が取り扱う製薬は多岐に渡るが、特に「ルル」や「ロキソニンS」が有名である。

第一三共のCMの一例

企業理念は、「革新的医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」。

国内関連会社には、 第一三共エスファ、第一三共ヘルスケア、第一三共プロファーマ、第一三共ケミカルファーマ、アスビオファーマ、第一三共RDノバーレ、北里第一三共ワクチン等々 があり、多くの子会社を抱える製薬業界の雄である。

そんな第一三共で大規模な人員削減・リストラが実行されていることをご存じだろうか?

かつて、製薬業界といえば、労働時間は少ない割に、給料が破格という、就職業界で使われる用語を当てはめるのであれば「まったり降級」と呼ばれる業界の筆頭であった。

そのため、新卒就職活動生や転職市場でも製薬業界の人気は非常に高く、大手製薬企業に勤めることで、ワークライフバランスを確保しながら高給取りになりたいという志願者も多く見受けられた。

最初に、そんな製薬業界の平均年収ランキングを以下に示そう。

製薬業界平均年収企業ランキング

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下表のとおり、第一三共は製薬業界の年収ランキングでも上位に位置し、堂々の第四位に輝いている。なんと第一三共の平均年収は1,134万円と破格の金額となっている。

分析対象としたのは、有価証券報告書を公開している上場会社。この他、日本国内で事業展開を行っている外資系企業も含めるのならば、ファイザーやジョンソン&ジョンソン、グラクソスミス、アトラスゼネカなどの有力企業もランクインすることが想定される。

順位 企業名 平均年収
1位 ソレイジア・ファーマ 1,398万円
2位 シンバイオ製薬 1,181万円
3位 そーせいグループ 1,152万円
4位 第一三共 1,134万円
5位 大塚製薬 1,179万円
6位 アステラス製薬 1,173万円
7位 エーザイ 1,039万円
8位 武田薬品工業 1,015万円
9位 中外製薬 954万円
10位 キョーリン製薬HD 945万円
11位 ペプチドリーム 939万円
12位 塩野義製薬 928万円
13位 サンバイオ 923万円
14位 田辺三菱製薬 902万円
15位 小野薬品工業 897万円
16位 アンジェスMG 880万円
17位 生化学工業 877万円
18位 大日本住友製薬 853万円
19位 大正製薬HD 844万円
20位 マルホ 842万円

出典「有価証券報告書」

ランキングにもある通り、広告や宣伝で名前を聞いたことがある国内有名企業は総じて平均年収が1,000超え、あるいは1,000万円に限りなく近い水準にある。これほど平均年収が高い業界は、商社や金融、コンサルティングといった業界の他にはなかなか存在しない。

そんな高級取りのエリートが集う第一三共でリストラの嵐が吹き荒れているのである…

第一三共の赤字・リストラ・人員削減の概況

リストラ・人員削減

以下に、大手製薬メーカーである第一三共のリストラ・人員削減策の概況を示す。

概要

2017年

10月

2018年3月期の純利益予想について、従来予想の660億円からマイナス160億円の500億円になるとの声明を第一三共が発表。収益予想を下方修正した背景には、連結売上高の約30%を占めていた高血圧病治療薬「オルメサンタン」が2017年2月に特許切れを迎えたことがある。

2017年

8月

東京証券取引所が、第一三共の株式売買停止を2017年8月31日に行ったことを表明。株式売買停止の背景には、競合であるイギリスの大手製薬メーカー「アトラスゼネカ」が第一三共に対して買収提案を行ったことが原因である。買収額は1兆円にも上る計算になるが、第一三共サイドが断ったと報じられている。

2017年

2月

兵庫県に所在し、主に精神・神経疾患や免疫・炎症疾患、再生医薬の研究の第一三共グループ内で担う「アスビオファーマ」を2018年3月末までに閉鎖する方針を発表。アスビオファーマに在籍する150名の従業員は第一三共グループ内の別会社へ配置転換すると表明。今回のアスビオファーマ閉鎖の背景には、研究開発の生産性向上を目的とした研究体制の再構築がある。

2016年

11月

フランスに所在する子会社の再編する方針を第一三共が表明。フランスの子会社に在籍する300名の従業員については配置転換は行わず、解雇する方針と述べている。今回のリストラの背景には、フランス国内の売上高のやう8割を占める「オルメサンタン」特許切れがある。

同上

人件費単価が大きく、人員削減効果が大きい管理職層を中心にリストラを実行する方針を第一三共が表明。具体的には、2017年4月より、部長及び課長職相当の役職に関して役職定年を設ける(定年年齢は部長は58際、グループ長は56際)。役職定年年齢を迎えた社員は、一般社員として会社に残るか、あるいは退職するかの二択を迫られることとなる。今回のリストラ・人員削減策の背景には、第一三共の売上を支えていた「パテントクリフ」の特許切れがある。更に、連結売上高の約30%を占める「オルメサンタン」の日本国内における特許切れを2017年2月に控えている。

2015年

12月

ドイツに所在し、主にがん治療を標的とした抗体医薬の研究開発を行っている「U3ファーマ(U3 Pharma GmbH)」を閉鎖すると発表。同社に在籍する40名の従業員は本社のバイオ統括部へ配置転換する方針。U3ファーマ閉鎖の背景には、研究開発ユニットの低コスト体質への転換があると述べている。

2015年

10月

アメリカに所在する子会社「第一三共Inc.」にて、1,000~1,200名規模の人員削減・リストラを実行するとの公式声明を発表。第一三共は、今回のリストラの背景には、米国市場での疼痛、癌、循環代謝を含む専門性の高い領域における新製品の発売があり、営業体制の変革が目的と述べている。他の要因として、高血圧症治療薬「オルメサルタン」の特許切れがあり、売上高の減少を見込んでのリストラ策の実行とも推測できる。

特許切れにより、売上高を大きく左右される第一三共。

過去に開発した製薬の収益に依存し続ける現在の研究体制のままでは、更なる減益やリストラ・人員削減の嵐が吹き荒れることになるだろう。

 

逃げられない大リストラ時代の到来

日本の古き良き終身雇用制度は既に崩壊しました。以下に示す表は東洋経済が発表した「過去5年間で従業員を減らした企業ランキング」です。その中でも、ソニー、日立製作所、NEC、パナソニック、かつては定年まで安泰と信じられていた企業の代表格の東京電力がランクインしています。

企業名リストラ人員削減人数
NEC(日本電気)42,413名
日立製作所41,071名
ソニー30,400名
パナソニック20,461名
東京電力
6,662名

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