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ITコンサルティング・SIer

SIerとは?SIerで求められる能力・スキルや業務内容、分類を徹底解説!!

■SIer(エスアイアー)とは?

就職活動や転職活動において、IT業界を志望した人は一度くらいは「SIer」というワードを見たことがあるのではないだろうか?

「SIer」の読み方は「エスアイアーあるいはエスアイヤー」、一般的には前者のエスアイアーが用いられる。

SIerとは、システムインテグレーション(System integration)を行う企業を指す。SIに「~する人」という接尾辞「-er」を付けてできた造語である。

システムインテグレーションを訳すと、「個別のサブシステムを集めて1つにまとめ上げ、それぞれの機能が正しく働くように完成させる」という意味になる。

より実務的に表現すると、システムを構築する際に、ユーザーの業務を把握・分析し、ユーザーの課題を解決するようなシステムの企画、構築、運用サポートなどの業務をすべて請け負うことである。

もっと分かり易く業務を区切って説明すると、SIerの主な業務は、「戦略立案・企画」、「要件定義」、「設計・開発」、「運用・保守」の4つに分けられる。

SIerの分類

SIerと一言で表現しても、企業の沿革や創業経緯から(1)メーカー系SIer、(2)ユーザー系SIer、(3)独立系SIerの3つに分類できることをご存知だろうか?

以下に、メーカー系、ユーザー系、独立系の三つの分類毎の特徴や創業経緯を説明しよう。

①メーカー系SIer

●特徴・創業経緯
主にコンピューターなどのハードウェアを製造販売するメーカーから派生して創業したSIerを指す。

親会社のメーカーからソフトウェアを作る部門が独立した会社であるため、メーカー系SIerの基本的な立ち位置は、親会社であるメーカーの子会社。

親会社であるメーカーのハードウェア製品と自社のソフトウェアを組み合わせることが出来るため、ハードとソフトの両面からの提案に強みがある。

●メーカー系SIer企業例
・日立製作所系(日立ソリューションズ、日立システムズ)
・NEC系(NECソフト、NECシステムテクノロジー、NECネクサソリューションズ)
・富士通系(富士通マーケティング、富士通エフサス、富士通エフ・アイ・ピー)
・東芝系(東芝ソリューション)
・三菱電機(三菱電機インフォメーションシステムズ、三菱電機インフォメーションテクノロジー)
・外資系(IBM、Microsoft、Hewlett Packard Enterprise、HP inc.、Lenovo等)
・その他:オージス総研

等々

②ユーザー系SIer

●特徴・創業経緯
主に大手企業の情報システム部門が派生して創業したSIerを指す。

一般的に、情報システム部門は社内ではコストセンター(利益を生まず費用のみが生じる部門、情報システム部門の他に人事部や総務部)であるが、社内で形成したノウハウを活かし社外にサービスを提供することでプロフィットセンター(主に収益を生み出す部門、営業部門や製造部門)になることを目的に独立した子会社会社。

このような背景があるため、ユーザー系SIerの基本的な立ち位置は、親会社である大企業の子会社。

主に親会社を中心としたグループ企業の案件を受注できるため、売上の多くを親会社が占める割合が大きい場合が多い。言い換えれば、親会社の案件への依存度が高い傾向が多く、他の顧客の案件受注に弱い傾向がある。

また、ユーザー系SIerで得られるスキルは、売上の多くを占める親会社の業種に限られてしまい可能性が高い。言い換えれば、親会社が属する業界(銀行、証券、通信、商社)ついては深いノウハウを獲得出来る。

●ユーザー系SIer企業例
NTTデータ、野村総合研究所(NRI)、日本総合研究所、電通国際情報サービス(iSiD)、SCSK、NTTコムウェア、新日鉄ソリューションズ(NS Solutions)、伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)、住商情報システムズ(SCS)、三井情報、三菱総研DCS、Tata Consultancy Services、AT&T、Computer Sciences Corporation

等々

③独立系SIer

●特徴・創業経緯
メーカー系やユーザー系とは創業経緯が大きく異なり、親会社を持たず資本的に独立したSIerを指す。

独立系とは言いつつも、資本関係の無いメーカーや銀行、商社、通信が発注した案件を他のメーカー系SIerやユーザー系SIerから請け負うこともある。

独立系SIerには親会社が存在しないため、特にメーカー系とは異なり、システム構築の際に親会社が提供する製品の利用を強いられることはない大きなメリットがある。

そのため、多種多様な製品を第三者の視点から選定することができ、真の意味で顧客に寄り添った提案が可能となる。この点ではユーザー系SIerも類似している。

親会社が存在しないため、関われる業界の幅が非常に広く、多くの業界に通じる広範的なスキルを獲得することが可能。

しかし、独立系はメリットばかりではなく大きなデメリットが存在する。

案件の受注を親会社に頼ることが出来ず、自社のみの力とネットワークで顧客を獲得する必要があるため、顧客基盤が不安定ともいえる。

●独立系SIer企業例
ユニシス、TIS、SCSK、大塚商会、富士ソフト、トランスコスモス、オービック、シーエーシー、インテック、内田洋行、NSD、オラクル(Oracle)、アドビシステムズ(Adobe)、SAP等々

■ITコンサルティングファームとSIerの違いは?

●ITコンサルティングファーム企業例
アクセンチュア(非戦略部門)、キャップジェミニ、アビームコンサルティング、PwCコンサルティング(一部部門)、デロイトトーマツコンサルティング(一部部門)、ビービット、シグマクシス、スカイライトコンサルティング、フューチャーアーキテクト、ベイカレントコンサルティング、ウルシステムズ、ケンブリッジテクノロジーパートナーズ、ビジネスブレイン太田昭和、フューチャーレイズ、レイヤーズコンサルティング、パシフィックビジネスコンサルティング、ISIDビジネスコンサルティング、TISビジネスコンサルタンツ、CDIソリューションズ、SAP、ジェンパクトコンサルティング(旧:ヘッドストロング・ジャパン)、ワークスアプリケーションズ等々

IT系コンサルティングファームとSIerの違いを説明するときに、システム構築をどこまで重視するか?という差異がよく用いられる。

IT系コンサルティングファームは、企業が抱える経営課題に対して、あくまでITを複数ある道具の一つとして考えるが、SIerの場合はITの活用を基軸として経営課題の解決を試みる。

この他にも、IT系コンサルティングファームは顧客に対して業務改革や事業戦略を提案する能動的な業務であることに対し、SIerの場合はどちらかといえば顧客が依頼した要件通りにシステム構築を行う受動的な業務に収束する。

しかし、最近ではITコンサルティングファームとSIerの違いが無くなってきていると言われている。

SIerも顧客に支持されるまま受動的な業務に徹する姿勢では生き残れなくなっており、ITを活用した業務改革や新規事業等の提案型の営業を行っている企業がほとんどである。

 

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