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ジャパンディスプレイ(JDI)でリストラ・人員削減の嵐!?赤字が止まらない…

ジャパンディスプレイ(JDI)の赤字決算が止まらず、リストラ(人員削減)の嵐が吹き荒れようとしている。

ジャパンディスプレイ(JDI)の成り立ちは、ソニー・東芝・日立製作所の中小型液晶ディスプレイ関連会社(①ソニーモバイルディスプレイ株式会社、②東芝モバイルディスプレイ株式会社、③株式会社日立ディスプレイズ)を統合した会社である。

ソニー・東芝・日立製作所の日本を代表する3社が培ってきた高度な技術を結集し、産業革新機構(政府系ファンド)の出資を受けて2012年4月1日に設立され、モノづくり大国日本の復権を目指す役割を担っている。

1990年代後半まで日本は世界の液晶大国と呼ばれており、日本の電機メーカーは世界で50%以上のシェアを確保していたが、近年では韓国や中国における新興企業との競争が激化し、赤字決算が続いている。

日本の液晶技術の威信をかけたジャパンディスプレイの赤字決算が止まらず、収益の改善が急務となっている。

ジャパンディスプレイが赤字に陥った原因として、下記の3点が挙げられる。

①主力の中小型パネルの販売数量のスマートフォンの需要の低迷に伴った減少

②液晶パネルの販売価格が韓国、中国メーカーとの競争激化

③市場動向の変化(液晶から有機ELへの切り替え)への対応の遅延

特に、ジャパンディスプレイの主要顧客であるAppleをはじめとするスマートフォンメーカーが液晶から有機ELに切り替えることが収益悪化の大きな要因となっている。

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ジャパンディスプレイ(JDI)の赤字決算・リストラ・人員削減策の概況

以下に、大手液晶メーカーであるジャパンディスプレイ(JDI)の赤字決算・リストラ・人員削減の概況を示す。

概要

2019年

6月下旬

 

ジャパンディスプレイ(JDI)が、台湾・中国の企業連合3社から、台湾電子部品の宸鴻光電科技(TPK)と台湾金融の富邦グループの2社が離脱することは判明した。

アップルはTPKが予定していた251億円の支援のうち、107億円相当を負担する見通し。この背景には、サプライチェーン上の両社の関係がある。アップルの最大の液晶パネルの調達先がジャパンディスプレイ(JDI)であり、今後もスマートウォッチ向けに有機ELパネルの調達も開始されることがある。

上記のアップルからの支援に加え、台湾2社が離脱した分を補うため、香港ヘッジファンドのオアシス・マネジメントから支援を受けることを検討しており、新たに約160億円の支援が受けられる見通し。この他、経営コンサルティング会社経営共創基盤にもコンサルティング業務を発注している。

外部機関からの金融支援に頼り、経営判断も外部のコンサルティング会社に頼る。何もかも、他社に依存するジャパンディスプレイに復活の道はあるのだろうか。税金も多額に投入されているジャパンディスプレイの経営層の存在価値には疑問が残る。

2019年

6月上旬

ジャパンディスプレイ(JDI)の月崎社長が業績の悪化を受けて自身の辞任を表明。これに加え、2019年7月からApple向けのiPhoneのパネルを生産する白山工場の稼動を停止することを発表した。

また、先月5月から検討していた人員削減・リストラ案が具体化し、ジャパンディスプレイ単体従業員の25%(4人に1人に相当)にあたる1,200名のリストラ計画を明らかにした。後任の日本興業銀行出身の菊岡社長がこれらの計画を引き継ぐものと思われる。

2019年

5月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、2019年3月期決算が1,094億円の赤字となり、5期連続の赤字が確定する声明を発表した。前年度の当期純損益は2472億3100万円の赤字であり、2019年度と2018年度の赤字を合算するとこの2年間で約3,600億円の赤字を生み出したことになる。

ジャパンディスプレイは、中国と台湾の企業連合から金融支援を受ける予定を2019年4月に表明していたが、台湾・中国の企業連合3社は「事業の見直しを精査する」とし、出資を先延ばしする予定。

これに対し、ジャパンディスプレイは、少しでも収益構造の健全化を図るため、従業員数の約2割に相当する1,000名の人員削減・リストラを検討している。

2019年

4月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、2019年3月期の連結最終損益が5期続けての赤字になる見込みであると発表した。

中国と台湾の企業連合3社から金融支援(企業連合が最大800億円(7億1,400万ドル))を受けることととなり、議決権の5割強を握ることとなり、事実上「日の丸液晶」は完全に崩壊することとなった。

2018年

5月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、2018年3月期決算短信を発表し、当期純損益が2472億3100万円の赤字に陥ったことを公式発表した。

スマートフォン市場において、普及率の上昇や保有期間長期化なども影響し、世界的な市場の成長鈍化が見られ、中小型ディスプレイ業界の成長にも影響を与えたことが赤字決算の背景にあるとの見解を示している。

2017年

10月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、2017年8月9日付で公表していた国内の希望退職者募集に290名が応募したと発表した。

本件の実施に伴う費用は約 25 億円を見込んでおり、2018 年3月期第3四半期連結決算において、特別損失(事業構造改善費用)として計上する予定。更に、海外でも約3500名におよぶ人員削減を予定している。

2017年

8月

ジャパンディスプレイ(JDI)が年間500億円の固定費削減を目的として、国内外の拠点統廃合や人員削減を実施する声明を発表した。

人員削減については、全従業員(全国で1万3000人程度)の3割にあたる4000人程度の人員削減・リストラ策を検討している。

2017年

5月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、2017年3月期通期連結業績予想を下方修正し、当期純損益が317億円の赤字に陥ることを公式発表した。

赤字決算の発表に加え、「市場の変化に合わせた事業構造・企業体質の更なる変革が必要と認識しており、構造改革を含めた新たな施策の実行を検討している」との声明も発表している。

2016年

11月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、2017年3月末に4,736名の人員削減を実施することを公式発表した。

人員削減数の4,736名の内訳は国内従業員636名、海外従業員4100名となっており、2016年3月期末の全従業員数の30%に相当する。

2016年

3月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、組織の年齢別人員構成を適正化し、組織の活性化を図ることを目的とし、国内拠点の45 歳以上の一定の条件を満たす正規社員を対象とした早期退職支援制度を導入したことを発表した。

同支援制度を利用しての退職希望者には、特別退職金を支給する。今回の早期退職者の募集に人数は定められていない。

2014年

10月

ジャパンディスプレイ(JDI)が、ディスプレイ市場における競争環境は激しさを増していることを理由とし、生産効率の劣る第3世代 LTPS 液晶ラインを有する深谷工場を閉鎖することを公式発表した。

なお、深谷工場の従業員については、他拠点への再配置(配置転換)を予定している。

2011年

8月

「ソニー」「東芝」「日立」の3社は、中小型ディスプレイ事業を統合し、新会社「ジャパンディスプレイ」を設立することで基本合意したことを明らかにした。

新会社は、世界最高水準の技術力を維持しつつ更に優位なものとするために、世界最先端の研究開発のための投資を行う方針。新会社の議決権付株式は、最終的には産業革新機構(INCJ)が70%、ソニー、東芝及び日立がそれぞれ10%ずつ保有する予定。

 

 

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