リストラ策を実行したシャープ、三原工場集約、人員整備配置転換を予定

鴻海（ホンハイ）精密工業傘下のシャープは広島県内の工場の集約化、それに伴う経営・業務の効率化策を発表している。リストラ・人員削減策の可能性も過去には検討されていた模様であったが、人員の配置転換で雇用を確保するとのこと。工場統合の対象となっているのは以下の二つの工場。

●三原工場（三原市）：
約300名が勤務。発光ダイオード（LED）、半導体レーザーなど高付加価値の電子部品を製造。
●福山工場（福山市）：
福山事業所には約1,400名が勤務。スマートフォン向けのカメラ部品などを製造。

戴正呉社長は2016年8月の就任以降、鴻海グループへの生産委託、拠点再編による業務効率化、リストラ・人員削減を実行している。シャープは鴻海に買収された後、子会社化された際、戴正呉社長により「金持ちの息子みたいな社風」と酷評されている。過去の累計で6000名を超える社員がシャープを希望退職、リストラ・人員削減の対象とされている。

戴社長は「信賞必罰」の人事制度を掲げており、給与・賞与の支給額は社員が出した成果や年齢に応じて決められる。2016年の冬の賞与でも成果をあげた若手管理職を中心に社長特別賞与を支給される。風土改革・業務効率化等、シャープ社内に鴻海流の徹底した成果主義、コストカット策の嵐が今後も吹き荒れることが予想される。

■事業概要：

シャープ株式会社（SHARP、英: Sharp Corporation）は、大阪府堺市に拠点を置く大手総合家電メーカー。鴻海精密工業により買収後、外資系企業傘下となる。中華圏では「夏普電器有限公司」と表記される。シャープは「先進的な部品を開発しその部品を元に特徴的な商品を生み出す」流れと、「商品に使われることによって部品の目標が明確になり性能が向上する」という流れの循環で成長して来ており、シャープではこれを「スパイラル戦略」と呼んでいる。近年では、スパイラル戦略に加え、他社にない部品や商品を作り出す「オンリーワン戦略」を掲げている（両開き式の冷蔵庫やプラズマクラスター等が挙げられる）。

■電機・電子部品業界企業一覧：

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