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三越伊勢丹

百貨店業界でリストラの嵐!?三越伊勢丹や大丸松坂屋百貨店、そごう西武で閉鎖が止まらない!?

近年、百貨店業界で店舗の閉鎖が止まらない。百貨店といえば、富裕層をターゲットとした御用聞きに徹する接客力を競争力の源泉とするビジネスモデルである。

このため、同じ商品が他店舗で安く購入できる場合であっても、百貨店を多用する富裕層が過去には多数存在していた。

しかしながら、日本国内で消費に対する価値観が変化し、プライベートブランドをはじめとした低価格高品質商品の消費が主流となってきている。

更に、Amazonや楽天といったネット通販の利用が一般化し、利用者層が拡大したことに加え、富裕層ではない中間層の比率が増大し、郊外の大型ショッピングモール、ショッピングセンターやアウトレットモールが台頭してきている。

百貨店業界のプラスの要素として、インバウンドの爆買も一時期はもてはやされたが、最近はインバウンドの消費も冷え込んでいる。

長々と述べてきたが、百貨店業界を取り巻く経営環境の変化が影響し、大手百貨店では店舗の閉鎖を伴うリストラの嵐が吹き荒れている。

仮に、本記事の読者が百貨店業界志望の新卒就職活動生あるいは転職希望者であっても、百貨店の内定獲得どころか面接を受ける気すら失せることが予想されるし、百貨店企業在籍者であるなら早期の転職を考えるはずである。

そう言い切ってしまえるほど、ここまで悲惨な業界はなかなか存在しない。

最初に、百貨店業界の雄とも呼ばれる「三越伊勢丹ホールディングス」の店舗閉鎖・リストラ状況の悲惨さをご紹介する。

 

 

 

三越伊勢丹で吹き荒れるリストラの嵐

三越伊勢丹の事業概要

株式会社三越伊勢丹ホールディングスは、日本の百貨店の純粋持株会社。1990年代に躍進した新興の伊勢丹が、日本最古の百貨店でありながら、資本増強に苦しんでいた三越を取り込む形で2008年に経営統合。

日本国内にある政令指定都市のほぼすべてに出店しているほか、世界進出でも長い歴史を持ち、成功している。

同社発足により売上高・規模で日本の百貨店業界首位となり、以降、現在までその座を手放していない。

三越伊勢丹におけるリストラ・店舗閉鎖の変遷

三越伊勢丹ホールディングスのリストラは今に始まったことではない。

前述しているが、三越伊勢丹ホールディングスは、三越と伊勢丹という二つの企業が2008年に統合し、現在の三越伊勢丹となった背景がある。

このため、統合によって管理間接部門や同一機能を保有する部門において、多くの余剰人員が発生することになった。

そもそも、経営統合を行う場合、このような管理間接部門や同一機能を保有する部門の人員を削減してこそ、統合によるコストメリットを享受できる。しかし、ヒューマンデザイン総合研究所の独自調査では、三越伊勢丹はこの人員削減を怠ったとの声が多い

極端な例え話で説明すれば、二つの企業が統合したにも関わらず、異なる人事制度が維持され、三越と伊勢丹の二つの人事部が維持・存続し続けたというようなものである。

おそらく、このような統合メリットを無視した”元三越社員”、”元伊勢丹社員”という出身企業の壁を過剰に重視した組織運営が、財務部門やシステム部門(最悪の場合、企画部門や広報部門等)の間接部門でも生じていたのではないかと考えられる。

このような組織運営では、統合することで本来得られるはずであったコスト削減メリットをほとんど享受できない。その結果として、人件費で収益が圧迫され、人件費削減のために追い出し部屋が設立され、人員削減を伴うリストラ策が実行され、社員からも顧客からも不信感を招く結果となっている。

過去の三越伊勢丹が行ってきたリストラ・人員削減策の変遷を示す。

時期 概要

2019年

9月

 

三越伊勢丹ホールディングスが、昨年の2019年9月に予告していた通り、①伊勢丹相模原店(神奈川県)、②伊勢丹府中店(東京都)が2019年9月末で閉鎖される結果となった。

①伊勢丹相模原店(神奈川県)は、1990年9月25日に開業され29年の歴史ある店舗の一つであったが、ここ数年間は赤字が慢性化している状況にあったため、閉鎖が確定。

②伊勢丹府中店(東京都)も1996年に開業され、23年の歴史ある店舗である。しかし、上記①の伊勢丹相模原店と同様に、近年は赤字が続いている状況にあったため、閉鎖が確定となった。

2018年

9月

 

三越伊勢丹ホールディングスが、2020年度までに不採算店舗の3店舗を閉鎖する方針を明らかにした。

具体的に閉鎖対象となる店舗は、①伊勢丹相模原店(神奈川県)、②伊勢丹府中店(東京都)、③新潟三越(新潟県)の3店舗。

具体的な閉鎖時期は、①伊勢丹相模原店(神奈川県)と②伊勢丹府中店(東京都)は2019年9月に閉鎖される。③新潟三越(新潟県)は2020年3月に閉鎖する。

今回閉鎖対象となる3店舗とも、1996年度以降はインターネット通販や郊外の大型商業施設に押され、ピーク時の3分の1以下に激減し、低迷状態が続いているという。

2017年

11月

2020年度までに連結営業利益350億円を目指す中期計画を発表。

早期退職優遇制度である「ネクストキャリア制度」の退職金を積み増し、更に対象年齢を拡大する。

これによりバブル期に入社した社員を中心に退職を促し、今後3年間で1,000名程度の人員削減を見込む。

2017年

10月

2017年秋に募集する早期退職を前に、早期退職者に支払う退職金を増額することを表明

三越伊勢丹HDでは約5000人の従業員のうち管理職が半数近くを占めており、競合他社と比較しても人件費が高い構造となっている。

この解消のため、40~50代の課長職は退職金の割増額を最大2倍に引き上げ、40~50代の管理職を中心に早期退職者を増やす

2017年

9月

三越伊勢丹ホールディングスが「伊勢丹松戸店」を2018年3月21日で閉店すると発表。

2016年

9月

三越伊勢丹ホールディングスが「三越千葉店」と「三越多摩センター店」を2017年3月20日をもって閉店すると発表。

2014年

5月

三越伊勢丹ホールディングスが沖縄県那覇市の百貨店「沖縄三越本店」は、9月21日をもって閉店すると発表

2014年

1月

三越伊勢丹ホールディングスが、JR西日本と共同で運営する百貨店「JR大阪三越伊勢丹」の売場面積を大幅に縮小する計画を表明

主要ターミナル駅の商業モールとしては国内最大級の店舗面積を誇ってたものの、開店からわずか3年で百貨店の売場面積を約6割に縮小することを決定。

2013年

5月

三越伊勢丹ホールディングス傘下の百貨店伊勢丹が中国・瀋陽市にて運営する「瀋陽伊勢丹」を2013年5月31日にて閉店することを表明。

2011年

5月

東京・新宿エリアにて営業する「新宿三越アルコット」店を2012年3月末で閉店することを表明。

2010年

3月

三越伊勢丹ホールディングスが2010年3月期通期連結業績予想を下方修正し、当期純損益で約650億円の赤字転落となる見通しを表明。

2009

12月

三越伊勢丹ホールディングス傘下の百貨店三越が人員削減・リストラ策の一環である早期退職者優遇制度に1,500人の応募があったことを表明し予定していた人員の1.5倍の応募があったとの公式声明を発表した。

全正社員の4分の1に相当する人員、退職日は2010年1月中を目途に検討。

2009年

10月

三越伊勢丹ホールディングス傘下の百貨店三越が運営する小型売店(2009年10月時点で全国に53店舗)のうち11店舗の閉鎖を表明。

閉鎖の対象店舗は、①ニューヨークランウェイ神戸三田プレミアムアウトレット店、②三越小田原店、③三越柏崎店、④三越君津店、⑤三越銚子店、⑥三越四街道店、⑦三越成田空港第2ビル売店、⑧三越秋田店、⑨三越苫小牧店、⑩三越伊予三島店、⑪三越宇和島店。

2009年

8月

三越伊勢丹ホールディングスが正社員の2割程度に相当する1,000名のリストラ・人員削減を検討していることを表明。

2010年

3月

三越伊勢丹ホールディングスが伊勢丹吉祥寺店を閉店を公式発表

同店舗に勤務する415名の従業員への対応について、正社員は他店舗・他部門での配置転換。

非正規社員は希望者のみ他店舗での再雇用を検討。

2009年

5月

三越伊勢丹ホールディングスが①三越池袋店、②鹿児島店の二店舗を閉鎖を決定

リストラ策の一環として店舗閉鎖を決定したとのことである。

 

不採算店舗の閉鎖はリストラの前兆

上の表で示した通り、三越伊勢丹ホールディングスは店舗を次々と閉鎖している。

三越伊勢丹ホールディングスは、経営成績が悪化している店舗を閉鎖する約1年ほど前の段階で、売場面積縮小や店舗閉鎖、業態転換などを検討していることを明らかする。

告知なしで不採算店舗を閉鎖する場合、利用客の混乱を招いてしまうためである。このような店舗の閉鎖には人員削減、つまり人の配置転換だけではなく人員削減が伴うリストラが行われること多い。

実際に、多数の店舗では、閉鎖や売り場面積の縮小、業態転換を含めた構造改革に伴い、人員削減を伴うリストラが実行されている。

このような三越伊勢丹ホールディングスの業績悪化の理由として、

①インバウンド(訪日外国人)のいわゆる「爆買い」終了
②国内(特に地方)の人口減少
③消費者の草食化・節約志向等

が良く挙げられているが、

Amazonや楽天といったインターネット販売サイト、いわゆる電子商取引-EC(electronic-commerce)の台等

も有力な影響要素として考えられる。

 

 

 

そごう西武のリストラ・店舗閉鎖の変遷

三越伊勢丹がリストラを行っている訳ではない。

三越伊勢丹の競合であるそごう西武が行ってきたリストラ・人員削減策の変遷を示す。

そごう西武のリストラ・店舗閉鎖の変遷

時期 概要

2019年

10月

セブン&アイ・ホールディングスは、傘下のそごう・西武が運営する西武大津店など5店舗を2021年2月までに閉鎖することに加え、2店舗については店舗面積を縮小する方針を明らかにした。

そごう・西武と同様に、セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂では33店舗の閉店、セブンイレブンでも1,000店舗の閉鎖を行う予定となっている。

具体的には、完全に閉鎖対象となる店舗は、①岡崎店、②大津店、③西神店、④徳島店、⑤川口店の5店舗。店舗面積の縮小の対象となる店舗は、①西武秋田店、②西武福井店の2店舗。

そごう・西武の今回の5店舗の完全閉鎖と2店舗の店舗面積縮小に伴い、1,300人規模の人員削減を伴うリストラ策が実行される。

セブン&アイ・ホールディングスの百貨店事業の従業員数が6,660人であることから、約2割(5人に1人)が会社を去ることになる。

セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂とセブンイレブンの店舗閉鎖でも約2,700人規模の人員削減となるため、セブン&アイ・ホールディングス全体としては4,000名の大規模な人員削減となる。

今回の店舗閉鎖と人員削減を伴うリストラ策の背景には、人口減少やインターネット通販の普及など競争環境の激変が背景にあるとのことである。

 

 

 

大丸松坂屋百貨店のリストラ・店舗閉鎖の変遷

三越伊勢丹がリストラを行っている訳ではない。

三越伊勢丹の競合である大丸松坂屋百貨店が行ってきたリストラ・人員削減策の変遷を示す。

大丸松坂屋百貨店におけるリストラ・店舗閉鎖の変遷

時期 概要

2018年

8月

大丸松坂屋百貨店が、大丸山科店(京都市山科区)を2019年3月末で閉店する公式声明を発表した。

大丸山科店については2019年3月末をもって営業終了するが、同社は京都市内に大丸京都店も保有しており、閉鎖対象の店舗に勤務する従業員については配置転換で対応する。

大丸山科店の跡区画には、無印良品が開業する予定となっている。

大丸山科店の特徴でもあった地下1階から地上2階まで全3フロアを活用し、無印良品イオンモール堺北花田店に続く食の大型専門売場を備えた大型店舗が開業する予定。

 

 

百貨店業界・小売業界のリストラの嵐は海外でも吹き荒れている!?

国内だけではなく海外でも百貨店・小売業界ではリストラの嵐が吹き荒れている。

米百貨店大手のSears(シアーズ)はSearsKmartの店舗の閉鎖案を発表。具体的な内容は、営業成績が悪いSears 42店舗とKmart 108店舗を閉鎖するというものである。

この他にも、米百貨店最大手のメーシーズでも業績状況が悪化している100店舗中68店の閉鎖を公表し、約1万人のリストラ・人員削減策も公表。残りの不採算店舗32店も数年内に閉鎖する予定となっている。

このような店舗のリストラに伴い、三越伊勢丹ホールディングス内でも具体的な人員削減も示唆されている。

伊勢丹と三越の統合後に管理職の人数が過剰となっており、一人当たりの人件費単価も高いため労務費増加が経営を圧迫しているという。今後の動向に注目が集まる。

 

 

百貨店・小売業界主要企業一覧

三越伊勢丹、大丸松坂屋百貨店、高島屋、阪急阪神百貨店、そごう西武、ユニクロ、ニトリ、しまむら、イオンリテール、イトーヨーカドー、クイーンズ伊勢丹、紀ノ国屋、JR西日本伊勢丹、JR名古屋高島屋、成城石井、GAP、スリーエフ、平和堂、東急ハンズ、ローソン、ファミリーマート、ユニー、DCM、カルフールジャパン、イズミヤ、ライフ、ケーヨー、サークルKサンクス、丸井、マルエツ、セブンイレブン、ミニストップ、スリーエフ、バロー、いなげや、ジョイフル本田、ヨークベニマル、オリンピック、コーナン、ベイシア、オオゼキ、デイリーヤマザキ、セブンイレブン、カンセキ、サミット、丸正、三徳、カインズ、ヤオコー、コメリ、トステムビバ、アークランドサカモト、マックスバリュ、島忠、PLANT、コモディイイダ、マルミヤ、タイヨー、万惣、ヤマザワ、マルマン、丸久、ウシオ、マルハチ、マルヨシ、ジョイス、ドンキホーテ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ツルハ、マツモトキヨシ、ダイソー、キャンドゥ等々

 

逃げられない大リストラ時代の到来

日本の古き良き終身雇用制度は既に崩壊しました。以下に示す表は東洋経済が発表した「過去5年間で従業員を減らした企業ランキング」です。その中でも、ソニー、日立製作所、NEC、パナソニック、かつては定年まで安泰と信じられていた企業の代表格の東京電力がランクインしています。

企業名リストラ人員削減人数
NEC(日本電気)42,413名
日立製作所41,071名
ソニー30,400名
パナソニック20,461名
東京電力
6,662名

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