■ANA(全日本空輸)の赤字・リストラ・人員削減が止まらない!?
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、日本国内最大手の航空会社であるANA(全日本空輸)でリストラの大嵐が吹き荒れている。
ANA(旧:日本ヘリコプター輸送株式会社、極東航空株式会社)は、第二次世界大戦終結後からわずか2年後の1952年にたった2機のヘリコプターから事業を開始し、現在では日本で最大の路線網を保有する航空会社まで成長している。
日本の航空会社は国内に複数存在するが、ANA(全日本空輸)と日本航空(JAL)の2社は航空業界の二大双璧と呼ばれるほど、他社を圧倒している。
そして、コーポレートカラーが鮮やかな青色のANAば新卒学生の憧れの的であり、就職先人気企業ランキングでは常に上位にランクインしている企業の代表格である。
事実、新型コロナウイルスが発生する直前の就職先人気企業ランキングでは、国内全ての企業の中で第6位に位置しており、その選考倍率は100倍を優に超えるとまでいわれている。
新卒学生における就職先人気企業ランキング
順位 | 企業名 |
1位 | 東京海上日動火災保険 |
2位 | 損害保険ジャパン |
3位 | 伊藤忠商事 |
4位 | 三井住友海上保険 |
5位 | 日本航空(JAL) |
6位 | 全日本空輸(ANA) |
7位 | ソニー |
8位 | 三菱商事 |
9位 | サントリーグループ |
10位 | トヨタ自動車 |
出典「キャリタス就活-就職希望企業ランキング:総合編」
ランキングの首位は、大手損害保険会社の東京海上日動火災保険、次点に2位には損害保険ジャパンが続いている。
日本航空(JAL)は5位、全日本空輸(ANA)は6位に位置しており、更に下には五大商社の三菱商事や日本を代表する自動車メーカーのトヨタ自動車が並んでいる。
■ANA(全日本空輸)新卒採用の大学別就職者数ランキング
東洋経済新報社が調査した「ANA(全日本空輸)が直近5年間で採用実績がある大学別の就職者数を示す。
注意点として、下記の大学別就職者数ランキングには総合職だけでなく、客室乗務員(CA)やパイロットが含まれたランキングになっていることが挙げられる。
順位 | 大学名 | 採用人数 |
第1位 | 青山学院大学 | 63名 |
第2位 | 早稲田大学 | 60名 |
第3位 | 慶應義塾大学 | 45名 |
第4位 | 立教大学 | 43名 |
第5位 | 関西学院大学 | 38名 |
第5位 | 日本大学、法政大学、上智大学 | 32名 |
第7位 | 明治学院大学 | 31名 |
第8位 | 同志社大学 | 30名 |
第9位 | 日本女子大学 | 29名 |
第10位 | 明治大学、中央大学 | 28名 |
11位以下 |
東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、北海道大学、名古屋大学、オックスフォード大学、浙江大学、サンノゼ州立大学、ハインリヒ・ハイネ大学、モナシェ大学、リンデンウッド大学、上海交通大学、台湾大学、台湾師範大学、広島大学、筑波大学、信州大学、新潟大学、大阪市立大学、千葉大学、山口大学、東京理科大学、熊本大学、岡山大学など… |
- |
出典「東洋経済新報社-就職四季報」
青山学院大学を筆頭とし、早稲田大学や慶應義塾大学といった私大の双壁である早慶をはじめとして、立教大学や関西学院大学、上智大学といった華やかなイメージの難関大学出身者がANA(全日本空輸)に入社していることが読み取れる。
そんなエリート集団が集まるANA(全日本空輸)で、リストラ・人員削減の大嵐が吹き荒れている事実をご存知だろうか?
■ANA(全日本空輸)の年収・平均勤続年数・平均年齢・従業員数
詳細を説明する前に、ANA(全日本空輸)の「年収」、「平均勤続年数」、「平均年齢」、「従業員数」を紹介する。
年収 | 平均勤続年数 | 平均年齢 | 従業員数 |
736万 | 19.0年 | ― | 45,849人 |
ANA(全日本空輸)の従業員数(連結)の推移
ANA(全日本空輸)の従業員数の推移を以下に示す。
新型コロナウイルス発生前まで、ANAは企業規模の拡大路線を採用していた。
このため、下記に示す通り、2010年度から連結従業員数が急速に拡大し続けていたが、コロナウイルス感染拡大の影響を受けた後は、多額の人件費を抱える結果となった。
■【2019年度】45,849人
■【2018年度】43,466人
■【2017年度】39,243人
※格安航空会社ピーチ・アビエーションを買収
■【2016年度】36,273人
■【2015年度】34,919人
■【2014年度】33,719人
■【2013年度】32,634人
■【2012年度】32,884人
■【2011年度】32,731人
※格安航空会社エアアジア・ジャパンを設立
■【2010年度】32,578人
ANA(全日本空輸)の関連会社
ANA(全日本空輸)の関連会社(ANAグループ在籍企業)を以下に示す。
■航空運送
・株式会社エアージャパン
・ANAウイングス株式会社
・Peach Aviation株式会社
■航空機整備事業
・ANAベースメンテナンステクニクス株式会社
・ANAラインメンテナンステクニクス株式会社
・ANAコンポーネントテクニクス株式会社
・ANAエンジンテクニクス株式会社
・ANAエアロサプライシステム
■空港地上支援
・ANA新千歳空港株式会社
・株式会社ANAエアサービス福島
・ANA成田エアポートサービス株式会社
・ANAエアポートサービス株式会社
・ANA中部空港株式会社
・ANA大阪空港株式会社
・ANA関西空港株式会社
・株式会社ANAエアサービス松山
・ANA福岡空港株式会社
・株式会社ANAエアサービス佐賀
・ANA沖縄空港株式会社
■車両整備
・全日空モーターサービス株式会社
・千歳空港モーターサービス株式会社
■セールス&マーケティング
・ANAセールス株式会社
・ANA X株式会社
・ANAビジネスジェット株式会社
■コンタクトセンター
・ANAテレマート株式会社
■フライトケータリング
・株式会社ANAケータリングサービス
■ANA(全日本空輸)の赤字・リストラ・人員削減情報まとめ
以下に、ANA(全日本空輸)の赤字・リストラ・人員削減に関する最新情報を記載する。
概要 | |
2020年 10月 |
大手航空会社のANA(全日本空輸)が自社の社員約400人のANAグループ外への出向を検討していることを明らかにした。 出向先の企業は、①スーパーマーケット大手「成城石井」、②家電量販大手「ノジマ」、③人材サービス大手「パソナ」、④通信大手「KDDI」が候補として挙がっている。 ANAグループ外企業への出向後の担当業務の内容は、データ入力や営業、コールセンターなどがあり、出向先の企業によって大きく変化する予定である。 |
2020年 10月 |
大手航空会社のANA(全日本空輸)が2021年3月期の業績について、5,100億円の赤字に転落する見込みを公式発表した。 今回の赤字の金額は、ANA(全日本空輸)の過去最大の赤字となっていたリーマン・ショック後の2010年3月期の573億円の赤字の約10倍の規模となり、過去最大の赤字額を更新する。 今回の赤字転落を踏まえ、月給一律5%カットや冬のボーナスカットにより平均で年収の3割を削減する他、大型航空機を33機削減する予定。 これらのリストラ策を実行することにより、20年度に1,500億円、21年度に2,500億円のコスト削減を目指す。 ANAの片野坂真哉代表取締役社長は、「再び成長していくためには、単なる止血策やコスト削減にとどまらず、グループ全体のビジネスモデルを劇的に変革してまいります」との声明を明らかにしている。 |
2020年 10月 |
大手航空会社のANA(全日本空輸)は、自社の社員の副業制度の規制を緩和し、勤務時間外において他社とパートやアルバイト等の雇用契約を結べる方針を公表した。 給与カットとボーナスカットにより、平均で年収が3割減少する見込みとなっている。 副業拡大の狙いを社員の生活の保護とし、労働組合に理解を求める予定。 |
2020年 7月 |
大手航空会社のANA(全日本空輸)が2021年度入社(2021年4月入社)の新卒採用の中止を決定した。 ただし、既に内定を通知している内定者は通常通り採用することに加え、自社養成パイロット訓練生と企画職の障がい者採用の2枠については採用は継続する。 事業が停止していることから、2020年5月時点で45,849人の全従業員のうち、43,500人が休業対象となっている。 これを踏まえると、全体の95%の社員が仕事がない状況に置かれており、かなりの余剰人員が発生していることが推測される。 |
2019年 11月 |
大手航空会社のANA(全日本空輸)が11月1日付けで、傘下のピーチ・アビエーションとバニラ・エア株式会社の経営統合が完了したことを発表した。 今後はピーチ・アビエーションを経営基盤とするため、バニラ・エアの社員も1日付でピーチ・アビエーションへ転籍となる。 今回の経営統合により、ピーチ・アビエーションは年間旅客数で日本国内第3位の航空会社となり、LCCでは最大手となる。 |
2017年 4月 |
大手航空会社のANA(全日本空輸)が格安航空会社(LCC)大手ピーチ・アビエーションの買収および連結子会社化が完了したことを明らかにした。 ピーチ・アビエーションの大株主である産業革新機構(28%保有)とFirst Eastern Aviation Holdings Limited(33%保有)から株式を購入することで、現在の39%の出資比率を67%まで高め、連結子会社化が完了した。 |
2011年 8月
|
大手航空会社のANA(全日本空輸)とマレーシアの格安航空会社(LCC)大手エアアジアの共同出資により、日本国内の格安航空会社のパイオニアとなるエアアジア・ジャパン株式会社の設立が完了した。 エアアジアのブランドとサービスを最大限に活用する他、世界各国で複数の成功実績を収めているエアアジアのビジネスモデルを採用する方針。 |
■大リストラ時代でも一生安泰の生活を送れる企業はどこか!?
長年に渡り、業績に貢献してきたビジネスマンでも企業から簡単に切り捨てられる時代であり、30代、40代、50代と高齢になるほど転職市場価値は下がる一方です。
本ヒューマンデザイン総合研究所では、『就職活動生と転職希望者が知らないと後悔する超優良企業リスト』を作成しました。
結論から伝えると、リーマンショックや東日本大震災、コロナショックといった大恐慌でも、業績が悪化しにくい企業のリスト。
言い換えれば、『一度就職さえしてしまえば、定年まで安定した人生を送れる可能性が非常に高い超優良企業のリスト』です。
「あなた自身の幸せ」や「あなたの大切な家族の幸せ」を守れる人はあなたしかいないのです。
企業リストの詳細情報は、上記画像からご確認下さい。
※画像から企業リストが閲覧できない方は、こちらをクリックして下さい
業界別の就職偏差値ランキングについて独自の視点から分析しています。就職希望者は必見です。
有名大学の就職実績や大手就職率、平均年収などの情報をご提供します。就職活動を行う上で重要な参考情報となります。就職希望者は必見です。
リストラに関する多様な話題や情報を随時更新しています。将来の経済動向を予測するための経済情報をお送りします。
資格は数え切れないほど存在しますが転職時に有利に作用するものは限られています。読者のキャリアデザインの糧となる情報をお送りします。