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野村総合研究所

野村総合研究所(NRI)の年収,評判,強み・弱み,特徴,転職採用情報について元社員に迫る!!

ヒューマンデザイン研究所では、大手企業の実態について迫る調査を実施している。今回のテーマは大手シンクタンクの野村総合研究所(Nomura Research Institute, Ltd.)である。本記事は、元野村総合研究所社員計2名に対してヒアリングを行い、企業の実態調査を実施したものをまとめたものである。

野村総合研究所(NRI)は、あるべき姿の実現に向けて提言を行う「ナビゲーション」と、的確な解決策を講じる「ソリューション」の2つを相乗的に機能させて提供している。コンサルティングサービス(リサーチ、経営コンサルティング)、ITソリューションサービス(システム開発・パッケージソフトの製品販売、システム機器等の商品販売)の二つのサービスが主力。

個別にヒアリングを行ったため、個々の意見を箇条書きにしてまとめている。転職希望者や新卒の就職活動生に役立つ情報提供となれば幸いである。

 

 

野村総合研究所(NRI)の激務度・ワークライフバランス

働き方改革の影響を受けて、長時間労働および残業を減らす姿勢が採られている。具体的には、月あたり65時間を超える残業を行わない、22時以降には退社するよう指導されている(しかし、実際には65時間を超えることが日常、繁忙期には100時間を超えることは覚悟して入社すべきであり、これが2~3カ月続くことも珍しくはない)

野村総研は経営コンサルティング部門とIT部門に二分できるが、最近ではITの方でワークライフバランスが調整され、残業時間が減っている傾向にある。しかし、残業のカルチャーが残っていることは否めない。そもそも、ワーカーホリックの人間が非常に多い。労働生産性で評価するのではなく、定時で帰宅する人を軽蔑する人も多い社風である。

野村総合研究所(NRI)に入社し、長期的に働くことを目指すならば、ワークライフバランスが欲しいであるとか、激務が嫌だと思う感情を捨てるしかない。平日は自分の時間はほぼ存在せず、仕事に消えていくため、ワークイズライフの覚悟が必要。週末に仕事をすることもプロジェクトや上司次第では当たり前。土日のどちらかは出勤する可能性が高い。

残業時間は確かに減っているが、持ち帰り仕事が増えているため、自由な時間が増えている訳ではないのが泣ける。職場でも自宅でも仕事が出来てしまうため(PCの持ち帰りが可能)、オンとオフの区別を付けづらい。徹夜が続くこともあった。このような環境が原因で、離職率も高く、また離婚率も高い。

クライアントファーストであり、システム開発では予測不可能なシステム障害が発生する。このため、休みであろうが、夜間であろうが緊急出勤&徹夜作業になることも度々ある。24時間、365日、仕事を完全に忘れることは難しい。

入社5年以内は、仕事に慣れないため、平日、休日ともに自由時間が無くなる可能性が高い。自由時間を優先していては上司やクライアントの期待に応えることが非常に困難。皆がプライベートを犠牲にしているため、置いていかれないためには自分もプライベートを犠牲にする必要がある。

 

 

野村総合研究所(NRI)の年収

野村総研の年収水準は非常に高いと感じている。外資系のコンサルティングファーム、SIerにも見劣りしない(SIerで野村総研の年収を超える会社は数えるほどしか存在しないのではないか)。30代で年収1,000万プレイヤーも社内では珍しくない。ただ、非常に激務であるため、このくらいの年収を貰っていないとやってられないというのも本音である。

役職位別に年収を示すと、①専門職-700万円前後、②副主任-900万円前後、③主任-1200万円前後、④上級専門職-1500万円、⑤GM-1800万円、⑥部長-2000万円という感じ。出世争いが激しいため、上級役職に就くためには相当の努力と才能が必要。昔は、主任までは皆昇進できたが、最近では副主任と主任間で出世に差が付き始める。ポストに空きが無くなってきており、若手社員の出世の難度が高くなっている。

基本的に残業代がない裁量労働制。年収のうち、賞与(ボーナス)の占める割合が大きいため、業績に左右される可能性が大きい。30歳までは非常に高い伸び率で年収が増加するが、30代半ばで伸びが鈍化する。とりあえず、1000万円は到達するが、それ以上貰えるかどうかは実力次第といった感じ(最近は上が詰まっているので、実力があっても昇進できない状況にあるが・・・)。

評価によって給与が大きく異なる。そのため、特にベテラン層は営業に注力せざるを得ない

 

 

野村総合研究所(NRI)の強み

経営コンサルティングからITまで、トータルソリューションを提供していること

金融系システムに強みを持っており、大規模システムの開発実績を積み重ねていることが他社の追随を許さない最大の野村総合研究所の強みではないか。

大規模システム開発を担える会社は多いが、金融系システムにおける野村総合研究所のブランド力は圧倒的である。また、金融系システム収入は安定的であり、その結果業績も(つまりは賞与も)安定する。

 

 

野村総合研究所(NRI)の弱み

とにかく当社の料金は業界内で高いと言われる。品質も高いが、脱NRIという言葉がクライアントの中で生まれるほど。。激しい価格競争に置かれる中で、他社とどのように差別化を図っていけるかが野村総研の課題であり、企業として生き残れるかどうかを左右する。解決できなければ、高年収の崩壊も近いのではないかと個人的に感じている。単価が高いため、最近はコンペでも負けることが多い。

国内事業に展開が留まっており、海外展開が上手くいっていない。保守的な社風が影響しているのではないかと感じる。既存事業に頼り切っており、新規事業が上手くいったという話をここ数年間全く聞いていない。グローバル人材も不足しており、優秀な若手が転職していっている印象。

金融系システムは強いが、他分野のシステム開発では苦戦している印象がある。最近では、外資系コンサルティングファームもSIerと同じ分野に注力しており、競争が激しくなってきているのを感じる。古い文化の野村総研で太刀打ちできるかと言われれば、長期的には厳しいというのが本音。

いわゆる大企業病で保守的。古い考えの人が上に立っているため、改革も不可能。無能な人間が優秀な若手の二倍以上の給与を得ている矛盾。

顧客のシステム開発の内製化も進んでいるため、新たな収益源を生み出すことが必須。

 

 

野村総合研究所(NRI)を退職した理由

野村総研はいわゆる大企業病にかかっていると感じている。年功序列で上の層が昇進した結果、若手が明らかに昇進しづらくなってきている。自分が上の何倍も働き、何倍の成果を出しても給与は半分という矛盾に嫌気がさしたため

一度昇進・昇格した40代、50代が降格されることがなく、若手社員が割を食っている。働かない無能なベテラン社員が増えており、逆ピラミッドが形成されている。このような状況を許す会社に愛想が尽きた。

既存のビジネスモデルの崩壊を感じたため。ベンダーをマネジメントする大手SIerでのキャリアの市場価値が薄まっているように感じる。

ただ激務がつらかった、これに尽きる。野村総合研究所では、何よりも仕事を優先するのが当たり前。このような環境でずっと働き続けるイメージが持てなかったため、転職しやすい30代前半にて事業会社へ転職した。年収は下がったが、お金=幸せでないことに気づいたので戻りたいとは思わない。

ことごとくプライベートの予定をシステムトラブル対応で潰されたため。十分稼がせてもらったし、スキルも習得させて貰った。コンサルティングファームと比べてマシという言葉を聞くが、肩を並べるくらい忙しく、ストレスフルな日々が365日続く。また、次の人生のフェーズでは家庭を大切にしたいと思ったため転職を決意。

20代のうちは激務にも耐えられる。厳しい叱責、野村の詰める文化にも耐えられる。しかし、40代や50代で自分の体が激務に耐えられる気がしなかった。精神的かつ肉体的に壊れてしまう前に事業会社へ転職した。出世も難しくなっており、人生=仕事ではないと考えなおしてワークライフバランスが確保できる会社へ転職。

 

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